誰もが経験していることですが、知らないことを知らないままでいると、そのことへの先の世界の広がりはゼロ。
逆に、知らないことを知ると、更なる課題が出て知識欲も刺激され、先の世界は無限に広がります。
と同時に、知ることで自分の考えやしたい事の方向性が定まることも多いです。
例えば、J.S.バッハをピアノで弾く時、
当時は、「チェンバロだったのだからその様に弾くべき」
「バロックたる所以をしっかり出して」と習い、それ以外はあまり語られない風潮が強いです.
かと言って、解釈は多岐にわたります.
私自身も、受け入れられる演奏もあれば、ダメなものも、そしてとても心惹かれるものとの出会いもあります.
答えがある様で無い、無い様である…ような😅
実際には、バッハの晩年にはピアノは生まれていました。
しかし、性能が劣る。
あまりに劣っていたので彼はピアノを嫌っていたと。
でもどうでしょう、
バッハはピアノの存在を知っていた、その理想も知っていた、
と思うと今のピアノに沿う奏法で表現しても良いのでは。
フランス組曲Ⅳ番;アルマンド
ごくゆっくり、ペダルをフルに使って弾いた時の美しさ✨
自分だけの楽しみと言ってしまえばそうなのですが、これをやってみようと思えたのはバッハが理想の楽器を求めていたことを知れたからです。
勉強はすればするほど知らない世界が広がる。
これを「蟻地獄にハマる」と表現している人もいますが、嬉しい悲鳴なのでしょう、きっと!
ひとつずつ知ることが、自分の細胞を埋めてくれるような気がします。
ならば、60兆個の細胞が埋まるまで……。