ベートーヴェンのピアノソナタ『ハンマークラヴィーア』
演奏時間が約50分弱の長編で
テクニックも含めてあまりの難しさに当時は弾き手に窮したそうです。
ゆえに、演奏される機会もあまり無かったと言われています。
ベートーヴェンは
「この先50年も経てば、これを弾ける技巧のピアニストが現れるし、それに応えられるピアノも作られる。」
と予想していたそうです。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲なども当時は弾きこなせる演奏家が僅かだったと。
今の名だたる演奏を聴いたらチャイコフスキー自身が驚き喜ぶのでは…と記す識者もいます。
リストの超絶技巧もしかり。
バッハに始まって稀代の天才達は、ピアノの進化を予想し望み
楽器としての完成を思い描いて創作活動をしていたのだから驚くばかりです。
ピアノは完成
今は更なる高みを求めた楽器作りが為されていますが
先人達が今のピアノを知ったらどんな感想を持つのか、とても興味があります。
歴史が紡いで来た生の音。
壮大なロマンの響きに魅了されます。