最近、考えさせられることがありました。
大人の生徒さん、音大を出て教えることを生業にし、勉強熱心でなかなか達者な演奏をします。
その生徒さんから
「レッスンとは教えて貰う場」と語られた時です。
私は大人になってから『教えて貰う』為に恩師にレッスンを請うことが無かったからです。
では何の為にレッスンに伺っていたかというと
『やっている事が正しいか否かを確認する為に』
その結果として学ぶことも多くありましたが、恩師に演奏を聴いて頂く第1義は、
私にとって、あくまでも自分のやっている事の是非を問うことでした。
勿論、初歩からある程度の専門課程迄は教わる期間です。
教える側も教わる側も真摯にそれを受け止めて上達して行く時期です。
只、上級になったらどうなのでしょう。
クラシック音楽の醍醐味は、決まりを守りながら正確な美しさを求め、
その上で自由にやっても崩れない努力を重ね、更にその上で自分を表現する事だと思っています。
教えて貰う事への期待値が大きいのは
『自分を持つ演奏をする』ことにおいてはどうなのでしょうか。
難しいです。
答えは出しにくいので課題の一つとして持っておきます。
考えが進みましたらまた書かせて頂きます。