事情があって他教室の生徒さんをお一人、お二人、と引き継いだ事がありました。
お二人目の生徒さんが、先に通って来ていたお一人目から話を聞いたようで
「今度の先生は指使いに厳しいから気をつけた方が良い と言われたのですが本当ですか⁉︎」
と言われてびっくり仰天した事がありました。
人が歩く時に左右交互に足を運ぶのと同じで指使いの基本は必要不可欠です。
歩く時に、左→左→左と足を出していたらどうなるのか…
答えは明白です。
そういうことです。
その上で走れる、跳べる、スキップ出来るのです。
鍵盤は白黒合わせて88鍵、それを10本の指で弾きます。
単音だったり和音だったり、流れるようにはずむように、明るく暗く、速く遅く、強く弱く。
上級になると88鍵を縦横無尽に弾きこなします。
基本の指使いの習得無しではテクニックの発展は望めません。
指使いに厳しいのでは無く、当たり前の要求です。
深い表現での指使いの工夫が必要になった時に基本が支えになるのは言うまでもなく、
自分の響きを作る為にも大切にして頂きたいです。