装束の下にあるもの ー想いを伝える為にー

国立劇場に飾られている鏡獅子は、彫刻家:平櫛田中(ひらぐしでんちゅう)翁の作品です。
108歳の人生を全うし、数々の名言を残しています。

その中の
「60、70は鼻垂れ小僧。男盛りは100から100から。わしもこれからこれから」
が好きです。
人生100年と言われる今、年齢にとらわれず“今やる”精神に元気を頂きます。

鏡獅子の製作に当たり、彼は相当数歌舞伎座に通いつめ、演者の動きを観察、装束の下の身体も知る機会を設け、知った上で作品作りに取り組んだそうです。

形の残る物も、音楽のように残らないものも、鑑賞するのに背景などの理屈は要らないのかもしれません。
でも、上べだけのものは薄いです。
剥いてもむいても味わいのある作品には、簡単には手に入らない魅力があります。

自分にしかわからない努力だとしても、それはとっても素敵なことだと思います。

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