私が弾かせていただいた状態に甦るまでには相当なご苦労があったと思います。
相当な知識と技術だけでなく深い愛情をもって手掛けられたことが容易に想像出来ます。
100年の歴史を呼び起こし、ベヒシュタイン氏の想いを乗せ1人でも多くのピアノ弾きにこの味わいを届けたいという使命感も窺えました。
100年前にドイツで生まれ、とある日本の旧家に来るまでの70年間の歴史とどんな旅をして日本にたどり着いたのかを考えるとロマンを感じます。
きっと、このピアノの魅力の虜になった方の手で大切に大切にされた結果、今回のように解き放たれたのでしょう。
最近、今主流の交差弦から平行弦への回帰の動きもあるようです。
あの透明な響きを聞いてしまったので頷けます。
ショパンやリストも使った平行弦
手触りだけでも貴重な体験でした。