
音楽用語、主にピアノ譜で、あえて右手又は左手と指示されている場合があります。
イタリア語、ドイツ語、英語、そしてフランス語で。
その内、主にフランスの作品では左手指示を『m.g.』
main(マン)手 gauche(ゴーシュ)左 の略で表記されます。
ゴーシュには、左の、という意味の他に不器用な、と言う意味もあります。
先日、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』のゴーシュは、ここから来ているのではないか、という考察を目にしました。
なるほど…
そうかも
イヤ、きっとそう!
冴えないセロ弾きにぴったりの名前。
宮沢賢治は、セロを弾きました。
が、30歳を過ぎてからの試みだったので上手くはありませんでした。
厄介な調弦が出来なかったので開放弦でゴーゴーガーガー弾いていたそうです。
その音色からゴーシュと名付けた説もあるそうですが、どうなのでしょうか。
ドイツ文学に長けて、しかもクラシック音楽にも憧憬が深かった彼は、きっとフランス語のゴーシュを知っていたと思うのですが…。
でも、結局色々な学びの元、ゴーシュは喝采を浴びる演奏が出来るようになりました。
名前返上!
音作りの大切さを知って作品にした宮沢賢治の音楽への憧れを感じました。
