子供の頃は曲に対する解釈が何通りもあることに考えは及びませんでした。
ある日のレッスンで先生から
「バッハのフランス組曲に入りましょう。楽譜は原典版とシャーマー版、両方用意してね。」とご指示頂きました。
目から鱗でした。
同じ曲なのに2冊用意する意味をその時に初めて知り、曲の解釈が出版社(研究者)により様々あることを知りました。
それをきっかけに楽譜の深い読み方の一端を勉強することになりました。
クラシックは、決まりを守って自分を表現する芸術
現世では聞くことの叶わない作曲家の意図を伺える頼りになる道しるべです。
本物を作りたい・少しでも正しく後進に残したい
そんな真摯な研究に触れられる幸せも感じます。
弾けて終わり では無い世界の探求は大人になって楽しくなりました。