
大いに楽しませてもらったショパン・コンクールが終わって日が経ちました。
ふと、『もはやショパン自身が出場しても優勝出来ない。」という一文が目に止まりました。
様々な事が変わっているからです。
時間が経っているのだから当たり前です。
ーそれを言ってほしくなかったー
と思います。
国立ショパン研究所も苦心惨憺なのでしょう。
今回は、急遽、オーケストラ編成や総譜を当時のものに変更したそうです。
その結果、オーケストラとピアニストのレベル差が出過ぎて「ん?」と感じた方も多かったです。
ここは、流石に違和感を覚えます。
オーケストラにそれを課すなら、ピアノ自体の性能やホールなどにも同様なものを求めねば片手落ち。
もっというと奏法も。
200年近い昔を研究するって再現も含めて困難です。
こういうものに点数を付ける事自体が好みや政治的な絡みの兼ね合いがあるので、コンテスタントの順位にも異論が多いのも仕方の無い事です。
素晴らしい演奏を楽しませてもらった身としては、順位発表は、「ふ〜ん」「へえ〜」で終わりました。
作曲者を敬愛して、作品を通して自分を表現できたら、
それが、全てかと。
その上、誰かに感動や共感を覚えてもらえたらこんなに良いことは無い、と思っています。
